2016年に入ってから世界の株式市場、為替市場が大荒れでリスクオフ的な円買いドル売りが断続的続いており、どうやら2ドル円は2016年にドル高→ドル安の転換点に入ったようです。
過去1年の円バーツレートとドル円レートと関係を見ると、ほぼ負の相関が見られ、今後、世界的金融不安材料が顕在化し、世界の株式市場が下振れするたびに、ドル円は下がり、円バーツは上がっていくと推測されます。
世界の株式市場は、2015年8月に起きたチャイナショックから始まり、その後は、少しづづ値を戻しながら安定していましたが、昨年年末頃から、継続的な中国経済への不安、石油価格の下落、ドイツ銀行を発端とするヨーロッパ信用不安、そして最後の拠り所だった米国経済の先行き不安も市場でささやかれるようになり、中国の春節に当たる2月8日週の世界株式市場は大荒れしました。そんな中、リスク回避の円買いが進みドル円は、一時的に110円の安値を付け、円バーツも2月12日(金)に3157バーツと、今年の最高値まで上がりました。
2015年12月15日に投稿した「12月のFRB利上げの可能性高、今後の円バーツレートは?」で2016年に円バーツは3000~3100に上昇するのではないかと予測しましたが、あっさり予測が1月で実現、その後も上値を切り上げています。どうやら、世界の株式市場は2008年のリーマンショックから既に8年目に入っていますので、6~8年を1サイクルとする循環的な大きな調整相場に入ってしまったようです。今後は、悪材料の度に株価が調整され、円は安全資産として買われ、徐々に円高ドル安に戻っていくものと推測されます。日銀が昨日から実施したマイナス金利は、ある程度の円高抑制効果にはなるとは思われますが、中長期的にはドル円レートは切り下がっていくものと満員御礼では推測しています。
もし、株式市場が大きな調整フェーズに入ったと仮定すると、2016年のどこかで株価が暴落する可能性が高いと推測します。もし、リーマンショックやITバブル崩壊のような大調整が生じると、2016年中に円バーツも3500を上回る局面を迎えるかもしれません。