チェンライ 観光ガイド
photo:Chiang Rai clock tower / bartvanpollチェンライはバンコクから北へ約825kmの場所に位置し、北バスターミナルから12時間だ。チェンライは一言で言うとランナー建築の仏教寺院や庭園が点在する静かな街だ。かつて、タイ北部を統治したランナー王朝最初の都があった場所で、現在も「ランナー文化」と称されるタイ北部独自の文化・伝統が色濃く残っている。
それでもここ数年はメコン川周辺の開発のために街の変わり方が激しく、立派な高級ホテルや、観光客用の施設が増え、ミャンマーとラオスの国境に接する三角地帯は“ゴールデントライアングル(黄金の三角地帯)”と呼ばれ注目を集めている。
街はコック川の南側に広がっており、バスターミナルは街の南側にある。ターミナルを右に出て通りにぶつかったところを右に曲がると信号のある交差点に出て、そこを左に行くと時計塔がある。ここが街のほぼ中心にあたる。
ターミナル近くを南北に走るパホンヨーティン通りが、街で唯一の繁華街となっている。通り沿いには、いくつかのゲストハウスやタイ国際航空事務所、お土産物店などが集まっている。
夜になると毎晩バスターミナルの横でナイトバザールが開かれ、お土産から衣類、日用雑貨まで買うことができ、奥の広場に行くとテーブルがたくさん並べられ、それを取り囲むように食べ物の屋台が出ている。
たいした観光スポットはないが、街の郊外には、新進気鋭の芸術家がライフワークとして建設した、純白に輝く彫刻のように美しい寺院のワット・ロンクンがある。
ほとんどの場所が歩いて回れるが、英語が通じないところが多いので、タイ語を話せない人は、事前に少し勉強してから行くといいだろう。
ワット・プラケオ
他の街の寺院と比べるとこじんまりしているが、現在、バンコクのワット・プラケオの本尊でもあり、タイで最も重要な仏像であるエメラルド仏が発見されたのが、ここチェンライのワット・プラケオだ。15世紀に建立されエメラルド仏が安置されていた。1437年にエメラルド仏が発見され、その後、エメラルド仏はランパーンやチェンマイ、ルアン、プラバンへと流れ、ヴィエンチャンにあったところをラマ1世によってバンコクへ移された。
この寺院はオーバー・ブルック病院の向かいにあり、現在のお堂には、1990年に国王の御母堂90歳の誕生日のお祝いとして造られた、高さ65.9cmのバンコクのエメラルド仏とほぼ同じ大きさのヒスイの仏像が納められている。そのお堂の前には、メー・コック川の底から引き揚げられた仏像の頭部が祀られている。
ワット・プラ・シン
14世紀末に創建されたと伝えられる伝統的な寺院で、チェンライ市外の北のコック川沿いにあり、建物は典型的な北部様式で造られており、流れるようなカーブが描く低く美しい屋根が魅力的だ。しかし、現在までに何度か修復されている。
敷地内には大きな菩提樹があり、幹を囲むようにして誕生曜日ごとの守護仏が並んでいる。
本堂には、チェンマイにあるワット・プラ・シンのプラ・シン仏にそっくりな像が置かれているが、もともとチェンマイにあるプラ・シン仏はこの寺院にあったもので、そのため現在本堂には、そのプラ・シン仏の複製が安置されている。
チェンライの夜遊び
チェンライはひなびた感のある最北端の中核都市だが、夜遊びはそこそこ豊富だ。地区的にまとめると中心街は外国人観光客向けでちょっとひなびており、地元若者向けの勢いのある夜遊びスポットは郊外にある。
夜遊びの種類は、バービア、MP(マッサージパーラー)、カラオケが中心だ。バービアは、街の中心のワンカムホテル周辺に密集しているが、ここはダメファランの溜り場と化しており、ひなびているので行く価値はないだろう。この地区には、怪しげなマッサージも何軒かあるが、一様にオバサンが多く全くやる気がない。
日本人に人気なのは、バンドゥ地区にある「コーヒーショップ」というバービアだ。また、市街地の南部にあるレッドローズというホテルの敷地内にはバービアがあり、こちらの方が楽しめるかもしれない。
町に1軒のMPはチェンライの最高級ホテル「ウィアンホテル」に併設されており、その奥にはカラオケもあるが、こちらも少しくたびれた感がぬぐえない。
バンドゥ地区のナムトーンホテルの周辺には、チョムドゥアンというクラブがあり、ここはレベルが高い。ナムトーンホテル周辺には、前述したコーヒーショップというバービアや日本食の和、FANTASIAというディスコもあるので、夜遊び中心ならナムトーンホテルを拠点するのも手かもしれない。