タイ観光のポイント
photo:Wat Phra Kaew, Bangkok, Thailand / yeowatzupタイの国土は、51.4万キロ平方メートルで日本の1.4倍の国土を有し、人口は日本の約半分です。タイを廻ってみてつくづく思うのは、平地が多いとこれほど国土が広く感じられるのかということです。また、平地が多いため都市も分散しており、それぞれのエリアに人口の割に独自の文化圏を有する中心都市があり、そこを中心に独自の経済文化圏を形成していて周遊していてとても興味深く感じます。
タイを地方別に分類するとバンコク、北部、中部(中部と東部)、南部、東北部の5つに別れます。
それぞれの地域の特徴をご紹介しましょう。
バンコク
タイの首都バンコク。人口は700万人と言われているが、違法就労者や不良外人を含めると優に1000万人を超える人口がいると言われている。一説によると、その30%が外国人というから、驚きだが、我々外国人がぶらつく辺りは、50%以上外国人のような気がする。バンコクは、それほどの国際都市なのだ。
バンコクの見所は、タイを周遊すると気づくのだが、実はあまり無い。しかし、それはこの都市がつまらないと言うことではなく、都市の楽しみは東京を遥かに凌ぐといってもいいだろう。その証拠に、タイで東京に留学してに残る人はほとんどいないそうだが(途中で帰ってしまう人も多いらしい)、日本からバンコクに留学したり、駐在したりする人の多くが何らかの方法でバンコクに戻ってしまうらしい。これは、都市の魅力がバンコクの方が高いからだと僕は推察している。
そう、日本人がバンコクに戻る原因は、ショッピング、レストラン、ホテル、ナイトライフなど都市の魅力がコンパクトに凝縮しているのがバンコクだからなのだ。タイの地方都市もそうだが、サービス業の質、量ともに日本のそれとは比較にはならないほど発展している。また、バンコクにはタイ人をはじめ、多くの外国人が住んでいるので、彼等のニーズを取り入れながら、さまざまなサービスが独自のスタイルに昇華しているのだ。
レストラン1つとっても、タイ人向け日本食レストラン、日本人向け本格日本食レストラン、白人向け日本食レストラン、日本人向け低価格日本食レストランと、日本食レストランだけでも多数の亜流がある。レストランに限らず、ファッションショップ、交通手段、ホテル、ナイトライフすべてのサービスにこのサービスの民族化みたいなものが進んでいる。これが旅行者が外国人にはたまらない魅力なのだと思う。バンコクは、日本のように外国の文化を外国から輸入するのではなく、バンコクにいる外国人を媒体にして取り入れられ、亜流化し、発展、現地化していくような気がする。その過程がとてつもないエネルギーを発散し、旅行者やリピータを強烈に引き付けるのだと...勝手に思いました。
バンコク行くなら、サイアム周辺でショッピングして、パラゴンでタイの美男美女が出演するタイ映画でも見て、ナナとソイカーボーイでGoGo見て、シーフードでも食べてください。
中部(東部も含む)
この地域は、バンコクが中心都市でチャオプラヤー・デルタを中心に形成される文化圏です。観光拠点は、世界一下品なビーチリゾートとして名高いパタヤ、遺跡の街アユタヤ、「戦場にかける橋」で有名なカンチャナブリーが有名です。
パタヤでは、ラン島へ行ってビーチでぶらぶらし、夜はナイトライフで弾けるのがお薦めです。パタヤは人も多く、ただプールサイドでダラダラしているだけでも楽しめます。
アユタヤは、遺跡巡りと夜は、日本人向け歓楽街で遊ぶか、旧市街でバックパッカーとダラダラ過ごすのも旅情があっていいでしょう。
カンチャナブリは、自然トレッキングですが僕は暑いだけでしたww。川のほとりのプール付きのGHでダラダラして、夜になったらGH街の安パブでChangでもチビチビ飲んで過ごすのがお薦めです。
南部
中心都市は、ソンクラー県のハジャイ。深南部へ行くとイスラムの影響が色濃く、タイ人には残酷な人々だと恐れられています。有名なビーチリゾートはプーケットをはじめ、クラビー、サムイ島、タイ島、ピーピー島など欧米人が大好きなビーチリゾートが数多くあります。
私見ですがハジャイは、見る価値はありません。物価も高く、見るものもあまりなく、ホスピタリティも低く、美味しいものもあまりありませんでした。ホアヒンは、品の良い国王縁のビーチリゾートで、バンコクから4時間くらいです。ダーティーなパタヤに食傷気味な方は是非2泊3日くらいでゆっくり訪れてみてください。ホアヒンのホテル、ナイトライフについての詳細はこちらでお願いします。
プーケットは、物価は高いですが、綺麗なビーチとナイトライフの両方が味わえる数少ないビーチリゾートです。プーケットのホテルやナイトライフについては、こちらを参考にしてください。
クラビは奇岩、コバルトブルーの海、白砂のビーチで有名。俗世間から遠く離れたような解放感に浸りたいならここに行くしかありません。
北部
チェンマイを中心都市とする山岳地帯はラーンナー・タイと呼ばれる独立国で、一時的にビルマの支配下に置かれたこともあり、独自の文化圏を形成しています。チェンマイはタイの京都ともいわれ、北部のタイ人は性格が物静かで優しいとされているため、日本の移住者にとって人気の都市である。現在でも寺院建築などにラーンナー・タイの影響が残っているらしいのだが、建造物に興味のない私にはさっぱりわからなく、ただ綺麗で派手な寺だなあとしか思えなかったww。
山地に住む少数民族もまだ多く、欧米人向けのトレッキングツアーで見世物になっているが、同じアジア人として、居たたまれない気持ちになり、僕としては全然楽しくなかった...。しかし、おそらく山岳民族の人達とてタイ人なので、「白人が来て、飯食って、お金もらえるなら、こんな楽な商売はないなあ」くらいにしか思っていないのかもしれないが...。
北部はホテルが格安で素晴らしい! 5,000円以下のホテルでも、かなり良いホテルに宿泊できる。北部に行ったら、海外旅行の素人が泊まるような大型の欧米資本や欧米資本のまねをしたような高級ホテルには宿泊せず、地元資本の古き良きタイを再現したこじんまりとしたセンスとホスピタリティあふれるホテルに泊まって欲しい。
東北部
さて、東北部です。イーサンとも呼ばれ、タイの田舎者、貧乏の代名詞です。しかし、実際訪れるとそれほど貧乏でもないし、中心都市などは街行く人も都会的で足元をすくわれた様な気分になります。
イーサンは、北をラオスと東をカンボジアと国境で接するため、両国の文化を色濃く残します。イーサン地域の中心都市はコラート(ナコン・ラチャシマ)と言われますが、僕は1つに絞るのは難しいと思います。中核都市はそれ程サイズも変らず、広域に分散しているため独自の文化圏を形成しています。
コラートは、イーサンのゲートウェー的な存在で、クメール遺跡で有名なピーマイなど数多くの遺跡が残されている。また、交通の要所としても発展をとげており、郊外には大型ショッピングセンターも展開している。日系企業の進出も多く、ナイトライフエリアには日本人カラオケなども点在している。
ウボン・ラチャターニーは最東部にあり、7月に行われるロウソク祭りで有名。
コーンケーンは、イーサンでも有数の整備された都市計画で有名で、名門コーンケーン大学を中心にした文教エリアでもあり、個人的にはタイの中で最も好きな都市の1つだ。街中には殆ど日本人の姿は無いが、欧米人は多く、街はゆったり過せます。ホテルはイーサンの中核都市の中ではピカイチで高級ホテルライフが楽しめるのもコーンケーンの特徴でしょう。
ウドンタニは、イーサン最北部の中核都市。その歴史は、ベトナム戦争の影響が色濃く残っている。当時、アメリカ軍向けのバー、クラブ、レジャー施設などは既に影を潜めているが、ナイトライフの有り様は欧米型だ。観光客も殆どが欧米人で、日本人を含めアジア系は殆どいない。
唯一の観光は、郊外にある世界最古の農耕文明とされるバーン・チアン遺跡で、ユネスコの世界遺産にも登録されているが、アカデミックな人で無い限り、ふ~んで終わってしまうだろうww。
こういうと全く面白くなさそうな都市だが、私はのんびりしていて好きな都市の1つだ。ウドンタニに行ったら、昼は街をぶらぶらし、夜はナイトマーケットや地元のバーでダラダラ飲んで過すのが良いだろう。
ウドンタニは良いホテルが殆ど無いので、こちらを参考にしてホテルを予約するか、ホテルライフを諦めてGHをウォークインで取るのが良い。ウドンタニはGHもあまりレベルが高くないのでご注意を。
ウドンタニを拠点に、ノンカーイに足を伸ばしメコン川を見ながらGHでダラダラするのも良い。欧米人向けの中堅ホテル以上なら大荷物は預かってくれるので、ノーンカーイに足を伸ばす際には預かってもらおう。